支援先の事業調査をしていると、もったいないなと思うことがあります。
それは、各部門が単独行動になってしまっていて、シナジー効果を発揮できていないことです。
例えば、小売部門と卸売部門を有している企業があります。
共同仕入れを行って、仕入原価を下げる取り組みはしていますが、それだけにとどまっています。
営業のための情報交換などは行っていません。
小売部門が、店頭でのディスプレイの参考事例を卸売部門に伝えれば、卸売部門はその情報を元にリテールサポートを行えます。
反対に、卸売部門が他社の成功事例を小売部門に伝えて、店頭を改善することもできます。
このようなシナジー効果が発揮されない原因は、部門の壁にあります。
お互いに敵対関係になっている場合だけでなく、良好な関係であっても部門の壁は存在します。
それぞれの部門が、自部門の業績や業務内容に追われてしまっていて、全体を見渡すことができなくなると、見えない壁ができあがります。
この部門の壁を取り払うためには、部門横断の交流が必要です。
例えば、部課長会議があります。
進捗報告に終始するのではなく、どうすれば特定の商品の販売を強化できるか、一緒に考えます。
特定の商品の販売強化のように、共通の目標を設定すると、協働しやすくなります。
そのためには、経営目標や経営方針の段階で、各部門のシナジー効果を発揮するように設計する必要があります。
【本日の質問】
あなたの会社では、部門の壁を取り払っていますか?