経営コラム


ネーミングにこだわる

ネスレ日本が、9月から「インスタントコーヒー」という呼称をやめると発表しました。
新しい呼称は、「レギュラーソリュブルコーヒー」となるそうです。
この変更は、インスタントよりも高品質という、商品の特徴を訴求するためと思われます。

セルフサービスでの販売が進むに連れて、商品が自分自身を説明し、消費者に訴求しなければならない時代になりました。
そのため、メーカーは、ネーミングやパッケージにこだわるようになりました。
説明的なネーミングの先駆けは、ポッカの「じっくりコトコト煮込んだスープ」ではないでしょうか。
ただのスープではなく、「じっくりコトコト煮込む」という作り方を説明することで、
商品のとろみや旨みの凝縮感を訴求しています。
現在では、永谷園が説明的ネーミングをよく使用しています。

説明的ネーミングは、どうしても商品名が長くなります。
一方、キャッチコピーのように、商品名を短くすることで、印象づけているものもあります。
伊藤園の「お~いお茶」は、呼びかけるようなネーミングで、家庭的なイメージや日常性を訴求しています。
アサヒビールの「スーパードライ」はカタカナの硬い感じと、キレのある味わいがマッチしています。

画竜点睛を欠くという言葉がありますが、せっかくこだわって開発した商品であれば、
ネーミングのような細部まで徹底的にこだわって、商品の価値を訴求しなければなりません。


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