会議室に入った瞬間、その会社の半年後の業績が予測できることがあります。
経営コンサルタントとして多くの現場を見てきましたが、数字の改善に着手する前に、私が必ずチェックするポイントがあります。
■ 物理的な距離は、心理的な距離の現れ
それは、「会議での座り順」と「視線の動き」です。
心理学には「スティンザー効果」という概念があります。 座る位置によって、その人の心理状態や人間関係が浮き彫りになる現象です。
・正面に座る: 対立、あるいは緊張関係。
・隣に座る: 同調、協力的な関係。
・斜め向かいに座る: 適度な距離感と、自由な意見交換。
例えば、社長の真正面に常にナンバー2が座り、お互い視線を合わせない組織。 あるいは、役員陣が固まって座り、若手が遠く離れた末席で縮こまっている組織。
こうした「物理的な配置」に現れる不協和音を放置したまま、戦略を実行に移そうとしても、砂漠に水を撒くようなものです。
■ 感情のボトルネックを解消する
以前、売上が停滞していたクライアント先で、会議の座り方を「あえてバラバラに指定する」という小さな実験を行いました。
それだけで、今まで出なかったアイデアが若手から飛び出し、部署間の壁が溶け始めました。
「人は、物理的な環境に感情を支配される」からです。
組織の停滞の正体は、戦略のミスではなく、現場に蔓延する「言っても無駄」という心理的ブレーキであるケースが非常に多いのです。
■ 「人間」を見れば、経営はもっとシンプルになる
私は、心理学というレンズを通して、経営を「血の通ったもの」として捉え直すお手伝いをしています。
ロジックだけでは解決できない「人の悩み」を解き明かす。 それが、結果として最速で数字を変える近道になります。
計画や戦略はもちろん重要ですが、それを機能させる「人」」や「組織」の育成も同様に重要です。
【本日の質問】
あなたの会社では、「人」や「組織」が育っていますか?

