経営コラム


役割を演じる

先日、ある方と勉強会で知り合いました。
その方は、会社で部長職に就かれていた方で、今年定年退職を迎えたそうです。
話をしていて印象的だったのが、「ずっと役割を演じ続けて疲れた」という一言です。

集団で活動していると、自然と役割分担ができてきます。
企業であれば、部門や役職が役割になります。
そして、各役割には、期待される働きがあります。
役職が人を作るといいますが、その役割を与えられた人は、それをきちんと果たさなければなりません。
時には、本当の自分以上の役割をしなければいけないこともありますし、
自分の本心とは異なることをしなければならないこともあります。
まさに、演じているわけです。

役割を与えられるというのは、自分のやるべきことが明確になるということでもあります。
そのやるべきことがきちんと理解できていないと、役割を演じ切ることは出来ません。
期待通りに演じることが出来なければ、周囲の評価は下がります。

一方、役割を演じているからこそ、できることもあります。
会社全体を動かしたり、社会を変えるようなプロジェクトに参加できるのは、
そのような役割を与えられるからです。

役割を演じるという働き方には、一長一短があります。
色々な顔を演じ分けている内に、自分の本当の顔が分からなくなったという悲劇は避けたいものです。


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