経営コラム


危機感を共有する

事業再生の仕事に携わることがあります。
基本的には通常のコンサルティングと同じですが、金融機関との調整が必要なことと、
短時間で一定の結果を出さなければいけないことが、大きな特徴です。
特に、後者の達成が重要な課題になります。
時間が決まっているので急ぎたいところですが、コンサルタントが一人で焦っていても上手くいきません。
会社の方が変わるのを待ちながら、ペースを上げていくしかありません。

会社が変わる最初のきっかけは、危機感の共有です。
従業員が会社の実情を知らないという企業は多いです。
赤字が続いていても、給与が今まで通り払われているので問題ないと考えています。
そのような状態で、新しいことに取り組もうとしても、なかなか本気になってもらえません。
そこで、私は従業員の方に会社の状況を説明する機会を作ります。
どこまで公開するかは、経営者の方と相談しますが、このままではまずいという危機感を持っていただけます。
全員で危機感が共有されると、動き出すのは速いです。
後は、ティッピングポイント毎にスピードアップしながら、目標達成に向けて全員で進んでいきます。

悪いところは隠したいものですが、崖っぷちの際にはきちんと公開して、全員一丸となることが不可欠です。


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