複数店舗を展開している企業では、店舗間で在庫を移動させる「店間移動」が行われています。
店間移動には以下の様なメリットがあります。
1.企業内での在庫量を調整することができる
各店が自由に発注をしていると在庫量が膨らんでしまう場合があります。
また、発注者によって、在庫を多く持ったり、少なく持ったりします。
そのため、店舗によって在庫量にばらつきが出ます。
適正在庫に基づいていればよいのですが、過剰在庫や過少在庫になっていることが多いです。
そのようなときに、在庫の多い店舗から少ない店舗へ商品を移動させれば、各店の在庫を適正にすることができます。
縦割りの管理ではなく、横串を通すことで、全体最適を図ることができます。
2.商品の入れ替えができる
あるアンティークショップでは、定期的に商品を移動させています。
そうすることで、新たに商品を仕入れることなく、目新しい商品を提供することができます。
消費者は複数の店舗を回ることはなく、特定の店舗だけを利用しているので、
新入荷の商品が他の店舗で扱われていたものだとは気が付きません。
企業内での在庫量を増やすことなく、商品の入れ替えができます。
3.販売のチャンスが増える
上記のアンティークショップの場合、商品を移動させることで、販売のチャンスが増えます。
ある店舗の顧客層には合わなくても、別の店舗であれば合うかもしれません。
また、売れ残った商品を販売量の多い店舗に移動させれば、死蔵在庫にならずに売り切れるかもしれません。
反対に、欠品している店舗へ商品を移動させれば、販売ロスを回避できます。
複数店舗を運営する際には、店間移動の仕組みは不可欠です。