経営コラム


接客プロセスをマニュアル化する

接客プロセスを明らかにして、マニュアル化するというと、反対意見が多く聞かれます。
接客は生物であり、いつも同じとは限らない。
マニュアル化された接客では売れないといった意見が中心です。

確かに、相手が生身の人間である以上、臨機応変に対応する必要があります。
ただし、人間の行動というのは、多数に共通する部分もあります。
例えば、消費者の購買心理を表したものにAIDMAの法則があります。
取扱商品や店舗により、各プロセスに要する時間などは異なります。
また、インターネットの登場により、M(検討)の部分が複雑化しています。
それでも、基本的にはAIDMAの流れは変わらないと思います。
接客はこの流れに合わせて行うので、一定のパターン化は可能です。
後は、実際に接客する際に、お客様の反応にあわせてこちらの対応を変えるだけです。
それは、マニュアルを全く無視するのではなく、一部を変更するだけです。
80%程度共通でカバーできるマニュアルができれば、販売員全体のレベルの底上げが可能です。

また、マニュアルはこうすべきという指示書ではありません。
成功事例を共有化し、そのエッセンスを抽出することが目的です。
そのため、詳細な行動はその場で考えることになります。
行動する際の判断基準として、マニュアルが役に立ちます。

マニュアルを作成する際には、ベテランの方を中心に全員の経験を集約していくことが大切です。


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