経営コラム


理想と現実

成長のためには、あるべき姿(目標)を描き、そこに向かって努力しなければなりません。
そうはいっても、あるべき姿は理想論で現実はそうはいかないという意見もあります。
あまりにも現実離れした目標は無意味ですが、そうでなければ少しずつ近づく努力をしなければ、いつまで経っても変わりません。
本人の意識の問題が一番ですが、意識変革とともにできることもあります。
まず、一足飛びの目標ではなくスモールゴールを用意します。
そして、チェックリストやマニュアル等、実現のためのツールを用意します。

例えば、小売業でお客様が来店した際のお迎えを強化しようとします。
あるべき姿は、常にお客様の来店に備えて準備をし、来店されたお客様に歓迎の意を示すことです。
現状は、お客様がいない際には従業員同士でおしゃべりをしているとします。
このような時に、従業員の方に常に緊張感を持つようにと言っても、なかなか変わりません。
お客様がいない状態で緊張感を保ち続けるのは辛いものです。
そこで、まずは常に来店するお客様を意識することを目標にします。
多少のおしゃべりを認める代わりに、来店しようとするお客様がいないか気を配り、
お客様の姿が見えたらお迎えの姿勢を整えます。
これができるようになったら、お客様がいないときの待機時間の使い方を工夫するようにします。
大切なことは、できることから始めて、できない言い訳を作らないことです。

もう一つのツールの例を示します。
クレーム対応の際には、迷惑をかけたことに対する謝罪→事情説明→対応策説明と進んでいくのが望ましいです。
そこで、この3項目を書き出すフォーマットを用意しておきます。
対応に時間をいただけた場合には、フォーマットを活用することで抜け漏れがなくなります。
その場で対応しなければいけない時も、一呼吸置いて頭の中でフォーマットを埋めることで、落ち着いて対応することができます。

新年の目標が絵に描いた餅とならないよう心がけたいものです。


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