『減速して生きる―ダウンシフターズ』を読みました。
ダウンシフトという生き方があるというのは以前から知っていましたが、
名前から受ける印象を嫌っていました。
今回機会があったので、きちんと読んでみることにしました。
本書の中で提唱されている以下のようなライフスタイルには共感します。
・不必要なものを持たず、必要最低限のものを持って生活する。
・既存のシステム(学歴、就職、出世競争)にこだわらず、自分らしい生き方をする。
私も、既存のシステムに馴染めずに独立しているので、これらの点は理解できます。
しかし、下記の2点には違和感を感じました。
1.ダウンシフトすると幸せになれる
著者の飲食店が成功した理由は、本書で紹介されている内容によると、以下のようなポイントがあるようです。
・コンセプトを明確にし、それを体現する取り組みを行ったこと
・損益分岐点売上高を算出し、売上目標を明確にしたこと
・出店に向けて準備をきちんと行ったこと
これらは書けば簡単なことですが、実行するにはそれなりの覚悟と行動力が必要です。
安易な独立は成功しませんので、ダウンシフトすれば良いという考えには賛同できません。
もちろん、組織の中で上手く立ち回り、大きな仕事をしている方もいらっしゃいます。
それも素晴らしい生き方だと思います。
2.ダウンシフトという表現
既存のシステムから降りる=ゆっくりとした生き方という表現には馴染めませんでした。
私も既存のシステムから降りていますが、常にフルスロットルで生きています。
高収入を追いかけてはいませんが、より良いコンサルティングができるよう、
自分のやりたいことを一つでも実現できるように、全力で活動しています。
シフトダウンしたというよりは、ハンドルの切り方を変えたという方が正確です。
また、目標売上高に達するには、それなりの努力が必要です。
必要以上にアクセルをふかす必要はありませんが、目標達成まではしっかりとギアを上げていかなければいけません。
生きがいや人生の幸せは人それぞれです。
その人にあった目標を達成する支援ができるよう、今後も全力で取り組みたいと思います。