東京国立博物館平成館で行われている、ボストン美術館日本美術の至宝特別展に行ってきました。
比較的空いている時間を狙っていたのですが、入り口付近は混雑していました。
「日本美術の至宝」と謳われていますが、どこが違和感がありました。
それは、普段寺院や美術館で目にする文化財と比較して、以下の3点が異なるからだと思われます。
1.モチーフの表情がはっきりしている
大きく目を見開く馬頭観音菩薩像など、表情のメリハリがはっきりとしているものが多く展示されていました。
それは、今回の展示の代表作となっている曽我蕭白の雲龍図と、長谷川等伯の龍虎図を比較するとよくわかります。
蕭白の方がアニメチックな印象を受けます。
2.色彩やコントラストがはっきりとしている
水墨画の中にも色が挿されています。
また、墨の濃淡も非常にはっきりとしています。
3.輪郭がしっかりとしている
エッジが効いているというか、くっちkりと浮かび上がるような描かれ方をしているものが多いです。
このような中で、今回最も日本的と感じたのが、刀でした。
棟から刃にかけてのコントラストの美しさ。
刀紋の独特のリズム。
吸い込まれるような輝き。
普段刀を見ても感じることが少なかったのですが、今回ははっとさせられました。
刀の魅力を知ることができたのが、今回の最大の収穫でした。