商品開発の視点には、「プロダクト・アウト」と「マーケット・イン」の二種類があります。
近年は「プロダクト・アウト」の重要性が再認識されてきました。
スティーブ・ジョブズ氏も「商品開発には、消費者の声を聞いてはいけない」と言っていたそうです。
確かに、消費者の声だけを元にして商品開発をすると、ありふれたものになってしまう可能性が高いです。
また、消費者の声の総和が必ずしも最適解であるとは限りません。
イノベーションを起こすのであれば、自分たちが良いと思うものを作り、その良さを市場に広めていかなければいけません。
自分たちの考えた良さが、市場に受け入れられなければ、独りよがりの過剰付加価値になってしまいます。
一方、既存市場に後発として参入するのであれば、「マーケット・イン」思考が成功確率が高いです。
既存市場に対して、消費者がどのような不満を抱えているのかが分かれば、その解決策の提案は消費者に受け入れられます。
その際にネーミングや一部機能などを特化させると差別化を図りやすくなります。
アイデアグッズには、既存商品を改良したものも多数あります。
ファンの声を大事にしたAKB48の戦略もマーケット・インと考えられます。
それぞれの考え方を長所と短所を理解して、目的や状況に応じてバランスを取ることが大切です。