経営コラム


味を均一に保つ難しさ

商品として提供する場合、味を均一に保つことは大切です。
また、試食ではおいしかったのに家に帰ったらがっかりしたということもあります。
人の味覚は条件により変化しますし、同じレシピでも条件によって味が変わるので、味を均一に保つということは難しいです。

人の5味(酸味・甘味・苦味・旨味・塩味)は、およそ3歳までに完成されるといわれています。
また、その習得過程、並びに成長期や以後の人生における毎日の食習慣によって、好き嫌いが出てきます。
年齢や性別によっても味の好みは変化します。
そのため、機械で計測して味を示す数値が同じであっても、人によって味の感じ方は異なります。
同じ人であっても、食べものの温度やその時の体調・感情によっても味は変化します。
試食と購入後で味が異なる原因の一つはここにあります。

また、レシピは同じでも、調理時の環境や数値で表せない部分によって味は変化します。
その日の気温や湿度によって、職人が微妙に水の量を変えることはよく知られています。
中火という表現でも、人によって火の強さは異なります。
これを防ぐためには、機械化や空調によって条件を毎回同じにするしかありません。

いずれの場合でも、ベロメーターを活用して、常に味を確認することが大切です。

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