遠藤功著『言える化』を読みました。
ガリガリ君で有名な赤城乳業のマーケティングや人材教育について、書かれた本です。
その中から、タイトルにもなっている「言える化」について、私見を交えてご紹介します。
私の支援先でも、日頃のコミュニケーションは問題なくとも、仕事については突っ込んだ議論ができないところがあります。
部門の壁があったり、経営者にノーと言えなかったりします。
その状況を打破して、「言える化」するためには、以下のようなポイントが必要です。
1.経営者と従業員の間に信頼関係を築く
従業員が経営者のことを信頼していなければ、本音を言うことはできません。
思い切って意見を言ったとしても、話を途中で遮られたり、頭ごなしに否定されたりしたら、それ以上の発言は控えてしまいます。
また、人参をぶら下げる形の提案制度では、人参がなくなった途端に、制度は行き詰まります。
従業員目線でのやる気を引き出す仕組みが必要です。
2.権限移譲
赤城乳業では、「放置主義」と称して、若い人にも責任ある仕事をさせます。
プレッシャーをかけて、ぎりぎりまで追い込んで、成長させています。
そのため、一度任せたら、上司は口出しをしません。
ただし、本当に放置をしているのではなく、ぎりぎりのところで助けを求められれば、手を貸します。
見守りながら、いつでも助けられる体制で、本人の成長を促しています。
こうすることで、本人に当事者意識と責任感が生まれます。
当事者意識と責任感が出れば、目標達成に必要なことを進言できるようになります。
3.全員参加
赤城乳業では、忙しい部門に応援に行くというのは、当たり前に行われています。
しかも、応援という意識もなく、忙しい時はみんなでカバーするというのが当たり前になっています。
また、部門横断のプロジェクトや委員会もあり、多数の従業員が関わっています。
こうすることで、部門の壁が取り払われ、お互いに意見交換をすることができるようになります。
【本日の質問】
あなたの会社では、「言える化」ができていますか?