経営コラム


指示の出し方を工夫する

うちの従業員は、自分の言うことを聞いてくれないという経営者の方がいます。

そのような場合でも、指示の出し方を工夫するだけで、変わることがあります。

相手のレベルに合わせた指示出しが必要です。

在庫削減を例に解説します。

 

1.目的を伝える

「適切な利益を確保するために、適切な在庫管理を行う」

このような指示は、「適切な利益確保」という目的だけを伝えています。

目的を正しく理解し、自律的に動ける従業員は理想的です。

ティール組織は、まさにこのパターンです。

しかし、実際には高度な知識や能力が必要です。

「適切な利益」を考えるためには、損益計算の仕方を知らなければなりません。

「適切な在庫管理」に関する知識や実務能力も必要です。

知識や能力が不十分だと、各人の判断が不適切になってしまい、狙った効果が現れません。

 

2.方向性を示す

「利益率を5%向上させるために、在庫を削減しよう」

利益率5%向上という目標に加えて、在庫削減という方向性が示されました。

このような指示でも、利益率5%向上のためには、どの程度在庫を削減すれば良いか分からなければ、適切な行動は取れません。

 

3.行動を具体的な数字で示す

「利益率を5%向上させるために、在庫は5日分の売上相当としよう」

ここまで来ると、5日分の売上相当の在庫量という明確な基準ができました。

それでも、現場で数字が管理できていないと、5日分の売上相当の在庫量が適切に理解されません。

 

4.具体的な行動レベルまで落とす

「在庫はこの棚一段分にしよう」

ここまで具体的にすると、誰でも同じ行動を取ることができます。

目標を達成するための在庫量を計算し、それを誰でも分かる形で示します。

 

ただし、ここまでしてもやらない天の邪鬼タイプもいます。

そのようなタイプには、否定形が答えになるように指示を出します。

「こんなに在庫があるって大丈夫?」といった感じです。

 

相手のレベルやタイプに合わせて、指示の出し方を変えることが大切です。

 

【本日の質問】
あなたの会社では、適切な指示出しをしていますか?

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