経営コラム


成熟期における日本に必要なこと

プロダクトライフサイクルに当てはめてみると、今の日本は「成熟期」にあると考えています。

成熟期で大切なことは、これまでの投資からいかに利益を生み出すかです。

今後の資本投資は最小限にしながら、最大の利益を得ることを考えなければなりません。

今ある資産をどのように活用するのか、これまで築いてきたポジションをいかに維持するのかを考えなければなりません。

 

これを自治体経営に当てはめれば、新たな施設を造るよりも、既存施設の運用ルールを見直したり、用途変更をしたりということが考えられます。

地域ニーズに合わせながら、知恵を絞る必要があります。

 

地方創生と言われますが、いまさら東京に追いつこうとしても無理があります。

もはや、資本投資をする時代ではありません。

それにも関わらず、なにか新しいものを導入すればなんとかなるという発想を続ける限り、衰退は止まらないのではないでしょうか。

ないものねだりではなく、今あるものを活用するという視点が重要だと思います。

ただし、これまでの画一的な政治のために、いざ活用しようと思っても、なにもないという悲劇は考えられます。

そのときは、「人」がキーになってくると思います。

 

また、成熟期のあとは、「衰退期」が待っています。

そこを生き延びるためには、新たな「種」が必要です。

次世代の育成、基礎研究への投資など、次の時代のための種まきが必要です。

新たな種がいつ実になるのかは、分かりません。

どの種が花開くのかも、分かりません。

だからこそ、成熟期で得た利益を、次の時代への種まきに使っていく必要があります。

 

こんな日本になると良いなと、個人的には考えています。

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