経営コラム


慣習価格を破る

慣習価格と呼ばれるものがあります。
簡単に言えば、この商品ならこれくらいの値段と認知されている価格です。
例えば、コンビニのおやつなら150円くらいですし、お米なら1kg当たり400円程度でしょうか。
この価格を破るのは大変なことです。

供給業者はたくさんありますので、1社が単独で行うと、その会社だけが高いという印象を与えてしまいます。
かといって、業者間で足並みをそろえようとすると、独禁法に引っかかる可能性があります。
徐々に他の業者も追随するというのが理想的です。
アイスはかつては100円が慣習価格でしたが、今では120円以上が標準になっています。
この場合は、売れ筋商品を先行して値上げをして、浸透したところで他の商品も価格を揃えました。

1社単独で行うのであれば、一歩抜け出るしかありません。
差別化とよく言われますが、他と比べて少し良いくらいでは、抜け出ることは難しいです。
圧倒的な違いがなければいけません。
違いを生み出す最も簡単な方法は、フレーム(ジャンル)を変えることです。
例えば、コンビニスイーツであれば150円を超えるのは難しいですが、
プチご褒美商品とすることで、倍の価格でも販売可能になります。
これを実行するためには、自社のポジショニングをどのように取るのか知恵を絞る必要があります。


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