経営コラム


仁丹を売るのは難しい

カンブリア宮殿で、森下仁丹を取り上げていました。
番組では、カプセル化技術が中心でしたが、私は銀粒仁丹のこだわりが引っかかりました。
昔祖父の家で、銀粒仁丹を見たことがあります。
食べたことはありませんでしたが、特有の臭いが記憶に残っています。
私は漢方薬が好きなので、購入して食べてみることにしました。

さっそく袋を開けてみると、仁丹臭が漂ってきました。
やはり、臭いは強烈です。
口に含んで噛んでみると、臭いと生薬の苦味が口の中に広がります。
その後、薄荷の香りと甘草の甘さが出てくるので、後味はそんなに悪くありません。
ムカムカしていた胃もスッとしてきました。
それでも、家族からは仁丹臭いと不評でした。

私はこの効能ならば、臭いや苦味を我慢して食べることができます。
しかし、一般の方には、臭いや苦味の不快感のほうが勝ってしまうのではないでしょうか。
昔ながらの臭い薬といえば、正露丸があります。
こちらは、糖衣錠にするなどして、臭いを抑えています。

番組で、銀粒仁丹の売上が1/10程度になったとありましたが、
どんなに良い点(強み)があったとしても、それを上回る悪い点(弱み)があると、
売るのは難しいということを痛感しました。


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