一志治夫著『「ななつ星」物語』を読みました。
JR九州の「ななつ星」のドキュメントです。
JR九州の唐池社長とデザイナーの水戸岡鋭治氏の組み合わせを読んだのは、「九州新幹線」のドキュメント以来です。
「ななつ星」には、「九州新幹線」以上に、二人の思い入れが詰まっています。
それに対応しようとした職人たちの「手間」と「業」があります。
それらの想いや熱意、プロ意識が一体となって、「ななつ星」は完成しました。
本書を開いて思わず息を呑んだのが、巻頭の写真です。
フロントグリルの仕上げの美しさ、組子の圧倒的な存在感に、一瞬時が止まりました。
写真でこれだけ心を動かされるのですから、実物を見たらものすごい感動になると思います。
読了後の感想は、恐ろしい時代になったということです。
今日では、インターネットやテレビで様々な情報が飛び込んでいます。
常に刺激に晒されている状態です。
そのような環境では、感覚が麻痺してきます。
麻痺した心を動かして、相手を感動させようと思ったら、これだけのエネルギーが必要ということです。
片手間仕事では、人を感動させることはできません。
改めて、自分の仕事のあり方を考えさせられました。
【本日の質問】
あなたの仕事は、相手を感動させることができますか?