事後処理をするよりも、事前予防をするほうが、より効果的です。
処理にかかるコストよりも、予防コストの方が少なくて済むからです。
それでも事前予防の導入には、高いハードルが待っています。
最大の理由は、予防の効果が数値化しにくいことです。
起こったことを後から検証することは可能ですが、起こらないことを検証する方法がありません。
起こった場合の被害想定ができたとしても、それがどれくらいの可能性で起こるのかの想定は難しいです。
そのため、事前予防策を導入することで、どれくらいのコスト削減になるかは示しづらいです。
費用対効果が示せないと、議論の土俵に乗せるのは困難です。
数値化できないのであれば、他社事例などを積み上げて、リスク管理の重要性を訴えるしかありません。
もうひとつの理由は、リスクが目に見えなくなっていることがあるからです。
スピードを上げれば上げるほど、視野は狭くなります。
そうすると、様々な可能性を検討することができなくなります。
狭くなった視野を取り戻すには、一度立ち止まる必要があります。
自社の立ち位置を振り返る機会を用意できるかどうかがポイントです。
ブレーキを踏んだまま、前に進むことはできません。
それでも、リスクに備えて、いつでもブレーキを踏む体制を整えることは必要です。
【本日の質問】
あなたの会社では、事前予防策を導入していますか?