リスクに対する事前予防は有効です。
事態が起こってから対応するよりも、事前に予測して芽を潰す方が対応は簡単です。
先を見据えた経営を行うことは重要です。
一方、リスクを避けるあまり、新しいことに挑戦しなくなることは問題です。
先日触れました『水戸岡鋭治の「正しい」鉄道デザイン』では、
「すべて後々面倒のないように先にやってしまおうという考えが、公共空間に蔓延している」という主旨の指摘がなされています。
私は、この風潮は多くの企業にも当てはまると思います。
PL法などにより、企業の注意喚起責任が求められるようになりました。
その対応はもちろん不可欠です。
しかし、経営判断をする際には、少しでもリスクがあれば進まないというのでは困ります。
これだけ変化の激しい時代において、不確実性を完全に拭い去るのは不可能です。
すべてのリスクを避けるのではなく、リスクを把握してその対応策を準備しておくことが必要です。
致命傷は避けなければいけませんが、小さなリスクであれば事前に備えをしておくことで対応可能です。
リスクを覚悟し、対応策を準備した上で、不確実性の海に飛び込むことが求められます。