本日は久しぶりに座学形式の講義でした。
要点を以下にまとめます。
・中小企業の場合、市場適応の中となるのは、製品価値・技術水準そのものである。
←衝撃緩衝の組織力を持たない場合が多いので。
・M&Aによる統合とその成功のポイント
①統合目的の明確化、②再編・統合相手の必然性、③経営主体の確立、④組織体制の合理化、
⑤生産技術・営業政策の補完・強化、⑥生産・営業活動の効率化
・M&A実行前の情報収集は重要である。
特に、株式譲受と吸収合併はリスクが高いので、要注意である。
・M&Aの進め方
①経営目標の決定、②戦略の決定、③買収分野の決定、④買収基本計画の策定、⑤目標企業の選定(以上、事業計画)
⑥目標企業の絞り込み、⑦選定企業へのアプローチ、⑧買収手続きの選択、⑨買収交渉、⑩買収実行(以上、実行計画)
・M&Aのメリット
①時間的価値を買うことができる。(これが最大)
②新規事業分野進出に際してブランド・専門的ノウハウ・知識など無形資産を一括して獲得できる。
③一度に大量の人材を獲得できる。
④既存事業への投資であるため、M&Aにより市場の摩擦を避けることができるとともに、
市場シェアを拡大できるなどの、規模のメリットを享受できる。
・M&Aのデメリット
①簿外債務の表面化等、思わぬトラブルの発生。
②自社の経営方針、管理方式を被買収企業に導入することが困難な場合がある。
③M&A以前の被買収企業の企業文化、風土、企業環境をM&A側もある程度継続しなければならない難しさがある。
⇒企業として一体化が難しい。
・M&Aにおける企業評価
企業評価=時価純資産額+営業権
時価純資産額=簿価純資産額+(含み益-含み損)
営業権=過去3年の平均純利益×年数(3~5年)(純益年買法)