経営コラム


テーマとしての「食」

食欲の秋到来です。
雑誌やテレビでは料理特集や美味いもの特集が組まれ、連日美味しそうな画像が続きます。
実際、これは秋に限ったことではなく、1年中見られます。
コンビニに行けば、「食」をテーマにした漫画も多く並んでいます。
百貨店等の物産展催事では、食品が中心になります。
なぜ、こんなにも「食」がテーマとしてもてはやされるのでしょうか。

最大の理由は、人間の根本的な欲求であるからです。
空腹を満たしたいというのは生命に関わる欲求ですし、美味しい物を食べたいというのも強い欲求です。
「見る」という疑似体験でも、美味しい物をという欲求はある程度満たされます。

また、「食」には季節感や地域性があります。
旬の食材を使用したり、地域で昔から愛されたりしているものは、話題性があります。
食材の生産者さんや料理人などの思いといった要素も、人の興味をそそります。

このように「食」はテーマとして扱いやすいのですが、
一方で「命をいただく」という「食」の役割がないがしろにされてしまいがちです。
ただ食べれば良い、面白ければ良いではなく、感謝の気持ちも忘れずにいなければなりません。
「食」には多面的な要素がありますので、一方的な切り口にならないよう願います。


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