ソルト・サイエンス・シンポジウム2011 「塩と生活」に参加してきました。
「海藻」「クロールイオン」「しょうゆ」に関する3つの発表がありました。
一般公開されたシンポジウムだったのですが、専門的な内容も多く、その場では理解できないことも多々ありました。
手持ち資料をもとに、なるほどと思ったことを以下に列挙します。
「海藻の不思議」 東北大学名誉教授 木村修一氏
・万葉集に海藻を採取することをうたった作品が収録されている。
・「海藻」には、「藻類」と水中で生息する「種子植物」の2種類がある。
・海藻にはミネラルのほか、カロチノイド、たんぱく質も豊富に含まれている。
・海藻のたんぱく質含量は穀物並みで、必須アミノ酸のバランスも良い。
・アミノ酸スコア)米:68、小麦:44、ダイズ:86、鶏卵:100、アマノリ:91、昆布:82、ヒジキ:62、わかめ:100
・もともと人類は海藻分解酵素を持っていなかったが、日本人の腸内細菌がそれを獲得したものと思われる。
「しょうゆの科学と歴史」 財団法人日本醤油技術センター常任理事 田上秀男氏
・しょうゆの起源はひとつに絞り込めていない。
・「こいくちしょうゆ」は関東で生まれ、日本全国のみならず海外でも使用されている。
・「うすくちしょうゆ」は関西で生まれ、主産地も関西であるが、全国規模で生産・消費されている。
・「さいしこみしょうゆ」は山口で生まれ、「しろしょうゆ」は愛知県で生まれた。
・「たまりしょうゆ」は最も古いしょうゆであり、現在では主に東海地方で生産・消費されている。
・「しょう油」の「油」は「とろりとした液体、粘りのある液体」の意味である。
・中国にはカブトガニの魚醤がある。