多店舗展開や多角化を考える際の判断基準の一つに、シナジー効果を得られるかどうかがあります。
シナジー効果を得ることができれば、単独で事業を行うよりも、より大きな収益を上げることができます。
例えば、居酒屋チェーン店は近隣もしくは同一の建物内に、複数業態の店舗を出店しています。
そのため、材料を一括大量購入して、近隣店舗で分けることで、仕入れを安くしています。
また、お店の混雑具合によって、従業員のやり取りもしています。
その他、店舗間で商品や備品を移動させるというのは良くあることです。
あるリサイクルショップでは、店舗間で商品を移動させることで、常に新しい商品が入荷しているように見せています。
ただし、シナジー効果は似たような業態を近くにおいておくだけでは発生しません。
例えば、スーパーマーケットの隣でコンビニを運営しても、ターゲット顧客が異なるため、シナジー効果は限定的です。
きちんとシナジーが生まれるような仕組みを構築しなければなりません。
また、それぞれの業態が単独で利益を出せる状態でなければ、シナジー効果は限られたものになってしまいます。
闇雲に手を広げるのではなく、戦略に基づいて拡張することが大切です。