H社では、既存商品をテコ入れするために、提供価値の見直しを行っていました。
商品について調べていたところ、商品の成分の中に食物繊維の一種が含まれることが分かりました。
世の中は健康志向ということもあり、整腸作用を武器に女性に訴求しようと考えました。
しかし、その会社は、味にこだわり、本物を提供することを目指していました。
その方向性と整腸作用は反することはないものの、がっちり合っているとも言えません。
そこで、私から「みなさんは日々健康食品を作っているのですか?」と質問をしました。
全員の回答は、ノーでした。
自分たちの商品が健康食品だと思うと、仕事にハリがなくなってしまうとの意見が出ました。
みなさん、自分たちの味に誇りを持って仕事をしていたのです。
そこで、改めて自分たちの味の良さをどのように訴求するかを議論しました。
その結果、お酒のマリアージュとともに、仕事帰りのリフレッシュを演出する商品として、売り込む戦略に決まりました。
現在は、そのために味の改良に試行錯誤しています。